MedGemma 1.5 4Bとは?
MedGemma 1.5 4Bは、Googleが2026年1月13日に公開したオープンな医療用ビジョン言語モデルで、2025年5月のMedGemma 4Bの更新版です。Gemma 3をベースに、匿名化された医療画像で事前学習したSigLIP画像エンコーダーを備え、テキストで答えます。提供されるのは指示調整済みの4Bモデルだけです。
今回の更新で、初版では扱えなかった入力が加わりました。CTとMRIの3Dボリューム、1枚の病理ホールスライド画像から取った複数のパッチ、過去の画像と比較する胸部X線、解剖構造を囲むバウンディングボックス、検査報告書や診療記録から抜き出す構造化された値です。CT、MRI、スライド画像は事前に前処理が必要です。各画像は896×896ピクセルにリサイズされて256トークンになり、コンテキストは最大128Kトークンです。
利用はApache 2.0ではなく、GoogleのHealth AI Developer Foundations(HAI-DEF)規約に従い、Hugging Faceでのダウンロードには規約への同意が必要です。直近30日のダウンロードは約198,000回でした。
MedGemma 1.5 4Bは使う価値があるか?
MedGemma 1.5の存在意義は、4Bパラメーターで扱える医療入力の幅広さです。GoogleはCTとMRIのボリューム全体をネイティブに読む初のオープンな医療汎用モデルだとしています。Googleのモデルカードでは、MedGemma 1と比べてMRIの所見精度が51.3から64.7、CTが58.2から61.1に上がり、ホールスライド病理のROUGEは2.2から49.4へ跳ね上がり、診療記録テストEHRQAは67.6から89.6になりました。Chest ImaGenomeの解剖学的位置特定はIoUで3.1から38.0に上がっています。
改善にはばらつきがあります。画像質問応答のSLAKEは72.3から59.7に下がり、Googleは新モデルがその形式向けに調整されていないためとしています。PubMedQAは73.4から68.2に下がり、胸部X線のレポート生成は27.2で、その作業向けにファインチューニングしたMedGemma 1の30.3を下回ります。難しいテストの絶対値は低いままで、マルチモーダルのMedXpertQAで20.9、CT-RATEのマクロF1で27.0です。
Googleは限界をはっきり示しています。モデルカードによれば、出力は検証と適応なしに診断、治療、患者管理に直接使うことを意図しておらず、評価は主に単一画像で、複数画像や複数ターンでは行われていません。HAI-DEF規約は規制当局の承認を利用者の責任とし、Googleを医療機器の製造者にしてしまうような使い方を禁じ、再配布先にも利用制限を引き継ぐよう求めています。
土台としての価値は高く、4Bパラメーターなら控えめなGPU 1枚に収まるので、患者データを外に出せない病院のIT部門でも院内で動かしてファインチューニングできます。
真価を発揮する場面
地域病院の臨床情報チーム
スキャンした外部の検査報告から検査値と単位を診療記録 システムに取り込みたい
モデルを院内で動かし、構造化出力を指示します。Googleによると、ある診療記録抽出データセットでマクロF1が78から91に上がりました。規約とモデルカードが想定するとおり、取り込みごとに臨床医が確認します。
放射線AIスタートアップの機械学習エンジニア
CT検査に読影の優先度を付けるトリアージの試作を作りたい
Googleの前処理を経た自社のラベル付きボリュームでファインチューニングします。CTのベース精度61.1は出発点であって製品ではありません。HAI-DEFのもとで規制当局の承認は自分の責任です。
大学病院のデジタル病理研究者
研究用データセットのためにホールスライド画像の説明文を下書きしたい
スライドごとに複数のパッチを渡します。Googleの表ではWSIのROUGEが2.2から49.4に上がりました。モデルカードは臨床での直接利用を勧めていないので、出力は病理医向けの下書きとして使います。
導入前に確認すること
- 導入
- Hugging FaceでHAI-DEF規約に同意してからtransformersで読み込むか、Vertex AI Model Gardenからデプロイします。CT、MRI、ホールスライドの入力は、モデルカードの説明どおり事前に前処理が必要です。
- 連携
- Hugging Face transformers、Vertex AI、画像だけのタスクにはMedSigLIP、口述によるプロンプトにはGoogleの音声モデルMedASR。
- データとプライバシー
- セルフホストなら患者データは自分のハードウェアにとどまります。HAI-DEF規約は規制当局の承認を利用者の責任とし、契約終了時にはすべてのコピーの削除を求めています。
- 大規模利用時のコスト
- 重みは無料で、4BモデルはGPU 1枚で動きます。Vertex AIへのデプロイはGoogle Cloudの標準計算料金で課金されます。
- 制限
- 出力は最大8,192トークン。評価は主に単一画像と単一ターン。モデルカードによるとGemma 3よりプロンプトの言い回しに敏感で、安全性テストは主に英語で行われました。
良い点
- CTとMRIの3Dボリュームとホールスライド病理を読める
- MRI精度がMedGemma 1の51.3から64.7に向上
- EHRQAが67.6から89.6に。検査報告からの抽出に強い
- 4Bなので院内で動かせ、患者データを外に出さずに済む
気になる点
- 独自の検証なしに臨床判断には使えない
- SLAKEとPubMedQAは初版より低下
- Apache 2.0ではなくHAI-DEF規約で、再配布先への義務がある
- CT、MRI、スライドの入力には前処理が必要
おすすめの人
画像診断や診療記録向けの独自ツールを院内で構築し検証するヘルステック企業や病院のエンジニアリングチーム。
MedGemma 1.5 4Bの代替
MedGemma 1.5 4B:よくある質問
- MedGemma 1.5 4Bは使う価値があるか?
- MedGemma 1.5は3D画像を扱う医療画像アプリのオープンな出発点ですが、検証して適応させるための土台であり、患者の前に出すモデルではありません。 評価は5点満点中3.9点です。
- MedGemma 1.5 4Bの料金は?
- Health AI Developer Foundations規約のもとで重みは無料です。Vertex AIでのホスティングはGoogle Cloudの計算料金で課金されます。
- MedGemma 1.5 4Bの欠点は?
- 独自の検証なしに臨床判断には使えない; SLAKEとPubMedQAは初版より低下; Apache 2.0ではなくHAI-DEF規約で、再配布先への義務がある; CT、MRI、スライドの入力には前処理が必 要.
- MedGemma 1.5 4Bは誰に向いているか?
- 画像診断や診療記録向けの独自ツールを院内で構築し検証するヘルステック企業や病院のエンジニアリングチーム。
- チームや本番環境でMedGemma 1.5 4Bを使うと費用はいくらか?
- 重みは無料で、4BモデルはGPU 1枚で動きます。Vertex AIへのデプロイはGoogle Cloudの標準計算料金で課金されます。
- MedGemma 1.5 4Bは企業データを扱っても安全か?
- セルフホストなら患者データは自分のハードウェアにとどまります。HAI-DEF規約は規制当局の承認を利用者の責任とし、契約終了時にはすべてのコピーの削除を求めています。
- MedGemma 1.5 4Bの代わりになるものは?
- 当サイトでレビューした中で最も近い代替はGemma 4, Qwen3.8-27B, MiniCPM-V 4.7 (35B-A3B and 1B) 、 Phi-4-multimodalです。
回答確認日:2026年11月7日